違うニオイ

物体や液体から発せられるニオイはそれぞれ違っていて、それは分子の持つ化学構造が違うからだと考えられています。
ところが、よく似た構造を持っているのに、全然違うニオイを持つものがあります。
逆に、構造がまったく異なっているのに、よく似たニオイを持つものもあります。

例えば、香水や化粧品に使われる麝香(じゃこう)は、本来はジャコウジカの性腺から採取される、とても高価なものですが、似たニオイを出すために作られた合成麝香は、構造的にまったく異なるものが多いです。

ただ、一般的には構造の似た物質が似たニオイを持っています。
しかし前述のような例外も多いため、分子構造を基礎としたニオイの分類は現在のところできていません。