動植物とニオイ
一般に、空を飛ぶ鳥類や昆虫類のように視覚の発達した動物ほど嗅覚の発達が悪く、逆に、地上性の哺乳類、とくに夜行性の動物のように嗅覚に頼るものは視覚の発達が悪いです。
哺乳類の場合はとくにニオイがコミュニケーションの手段として、生存上不可欠の意味を持っています。
異性や敵、食物を見つけたり、ニオイをつけることにより縄張りを主張し、仲間への呼びかけや警告のサインにも使うので、重要な働きをします。
昆虫などの場合、他個体の成長を支配するようなフェロモンの存在が、シロアリやハチなどで確認されています。
ゴミムシ、カメムシ、またはスカンクなどのように、悪臭を防御に使うものもいます。
植物や花のニオイは主に精油成分によるものですが、昆虫にとっては不可欠なニオイです。
このニオイを手がかりに、昆虫は蜜を吸い、葉を食べ、卵を産みつけるのです。