たっぷり発汗
夏場は汗をかきやすい季節。
ニオイが気になると汗をかくのもこわいのですが、かといって汗をかかないわけにもいきません。
わきが(腋臭)の原因で、[エクリン汗腺]と[アポクリン汗腺]の他に[皮脂腺]の存在を示しましたが、皮脂腺から排出される脂肪分には有害金属や老化を促進させる活性酸素が含まれています。
体内の有害金属や活性酸素は脂肪や脂肪分解酵素と結びつきやすいためです。
この有害物質を含んだ脂肪を排出する(デトックスと言いますね)ためには、汗をかきやすい体にしなくてはならないのです。
汗をかくのはなぜかといえば、体温が一定以上に上がらないように熱を発散するためですね。
ところで体温の高い人と低い人がいますが、この違いは何でしょう?
食べた物をエネルギーに換えたり、体の材料を作ったりすることを[代謝]といいます。
代謝が行われると体内では熱を発生させますが、汗をかきやすい体質の人は体温調節の心配がありませんから代謝も活発におこなえます。
ところが汗をかきにくい人は熱の放出がうまくできないので、体内に熱を発生させないように代謝を低下させます。
すると体温が低くなり、脂肪も燃焼しにくくなって蓄積されてしまいます。
有害物質と結びついた脂肪は、体外に排出しなければならないので、体温が高くて汗をかきやすいのは良いことなのです。
脂肪と結びついた有害物質の多くは皮脂腺に蓄積されます。
皮脂腺から皮脂を出せば有害物質も排出されますが、皮脂は体内温度が36〜37℃以上で溶け始めるので、体を内側から温めると、有害物質を含んだ皮脂を汗と一緒に効率よく排出できます。
また、皮脂は美肌にも必要です。
汗の水分と皮脂が混ざり合うことで、皮脂膜が形成されます。
皮脂膜は、表皮から必要な水分が蒸発するのを防ぎ、潤いを保つとともに、ウィルスなどの侵入を防いで健康を保つ役割を持っています。
あれれ?
皮脂には有害物質が含まれているんじゃないの?
はい。
体温が低く汗をかきにくい人は有害物質もたまっていますから、じんわりとかく汗は肌に良くありません。
しかし、たくさん汗をかいて体内毒素を排出してしまうと、毒素を含まない汗になるのです。
汗の質を良くするためにも、たくさん汗をかいたほうが良いのです。
ニオイ対策はその後で。